築60年の日本家屋を、
気兼ねなく暮らせる
ニ世帯住宅にリノベーション
K様邸
家族の思い出が
詰まった家を残したい
築60年を超える日本家屋をリノベーションし、三世代7人で暮らすK様ご一家。1階はご両親とおばあさまが暮らす「親世帯」の住まい、2階はKさんご夫婦と2人のお子さまが暮らす「子世帯」の住まいで、玄関や水まわりをはじめ、すべての住空間を分けた完全分離型の二世帯住宅です。
「ここは夫が生まれ育った家で、家族の思い出がたくさん詰まった場所。壊してしまうのは寂しいという思いがあって、ここで両親と一緒に住むことに決めました」と話してくださった奥様。
最初の2年ほどはみんなで古いままの家で暮らし、お子さまが成長するに従って「もっと広い空間があったらいいな」と考えるようになったことから、リノベーションの計画がスタートしました。
完全分離型二世帯住宅のメリットは、お互いが気を遣わず、でも頼りたい時は頼り合えるところ。
「お互いの住空間を分けることで、孫と遊ぶ時間、夫婦でくつろぐ時間、どちらともがより充実するようになりました」とお父さま。
玄関にはお母さまの趣味だというシルクフラワーのための飾り棚を設けるなど、それぞれの空間を自分らしくアレンジできるのも大きなメリットです。
お気に入りは、明るく
解放的なLDKの大空間
いちばんお気に入りの場所は?と聞くと「明るくて、子どもがのびのび遊べるLDK」とご主人。
2階にあった5部屋の壁をすべて取り払い、ひとつの大空間につなげた広いLDKは、リビングからダイニング、キッチンにかけて壁一面に並ぶ窓が印象的です。
「最初に提案してもらった時は『窓ってこんなにいる⁉︎』とびっくりしましたが、完成してみると、この窓のおかげで1日中明るく気持ちいい空間で過ごせています。
もしここが壁のままだったら、せっかくの広い空間をもっと狭く感じていたかも。前の間取りでは子どもたちが走り回れるスペースがなくて、公園などに出かけることが多かったのですが、今は家の中で十分遊ぶことができます。
小さな照明がたくさんあって、夜になると古民家カフェみたいになるのもいいですね」と、家族みんなのお気に入りの場所になっています。
窓際のベンチから外を眺めたり、ソファでくつろいだり、同じ空間にいながら各々の時間を楽しめるのもいいところ。家族6人が集まってもまったく狭く感じない大空間が広がっています。
やりたいことは
とにかく全部伝えました!
リノベーションを機に、たくさんの願いが叶ったという奥様。「LDKに床暖房をつけたい、広いファミリークローゼットがほしい、家事効率のいい回遊動線にしたいなど、やりたいことをとにかく全部伝えて、それを間取りに落とし込んでもらいました」。
キッチンからランドリールームを通ってウォークインクローゼットにアクセスできる回遊動線が実現し、家事効率が一気にアップ。
朝の忙しい時間でも家族の渋滞が起こりづらく、家事や生活にストレスがなくなったといいます。
ランドリールームの一角にはドレッサーを設けて、家事の合間に素早く身支度ができるように。ドレッサー横の壁は磁石がつく仕様で、お便りなどを貼っておく家族の掲示板になっています。
二世帯住宅を計画する際のアドバイスを尋ねると、「もしできるなら、住空間は完全に分けるのがいいと思います。特に玄関を分けていると、お互いに気兼ねせず出かけたり、友達を招いたりできるので」と奥様。仲のいい家族だからこそ、分けるところは分けて、お互いにとって心地いい距離感を大切にされています。
担当スタッフからのコメント
まず何よりも明るく解放感のある空間をおつくりしたいと思い、連続した横並びの窓をご提案しました。外から見てもバランスがよく、緑豊かな景色を楽しめる配置にしています。
すでにある建物の中に、使いやすい生活動線を考えながら間取りを作るのは難しかったですが、リノベーションしたことでより充実した時間を過ごされていると聞いて嬉しいです!
[設計 : 小崎 太志]